STEP2 山と谷を作ってトレーニングにメリハリをつけよう【4ヶ月でマラソン完走】

完走4STEP

STEP1では、ランニングを習慣化させて、

走ることへの耐性を作ってきました。

ただジョギングするだけなら、

いくらでも走れ、翌日も筋肉痛が来るようなことはなくなったことと思います。

 

しかしこれではまだまだフルマラソンを完走することはできません。

マラソンを完走するためにはランニングの強度(ペース)に強弱をつけて

超回復でマラソン仕様の体を作り上げていく必要があります!

 

ここからラクに走るだけでなく頑張る練習が入ってきますが、

「マラソンレース当日にラクしたいなら今頑張る!」と思って

トレーニング乗り切りましょう!

さっそくトレーニングを下記で解説していきます!

 

この記事のトレーニングプログラムの監修は、

ランニングコーチの山田祐生さん。

自身もフルマラソン2時間17分台で走るランナーです。

 

速く走る練習を取り入れる

パターンは2つ

1000mを3本の速いペースでのトレーニングと

10000m程度〜15000m程度の中くらいのペース

の二つを取り入れます。

今までのゆっくり走るトレーニングと大きく変わって

呼吸がゼエハアゼエハアと息があがるようなトレーニングとなります。

1km3本インターバル

ペースは前回の3000mのTTのペースから判断する。

1000m3本のペースは3000mの平均ペースで行います。

例えば12分00秒なら1km3本のペースは4分00秒となります。

あいだは同じ距離(1000m)をゆっくりジョギングで走りましょう。

このトレーニングでは遅筋と速筋の両面を発達させ、Vo2maxを改善させます。

10〜15kmのペース走

ペースは3km TTよりも遅く、1km平均より20秒〜40秒遅いペースで走ります。

この速度帯は、長く走るための必要な要素である遅筋の発達、血流量の増加などが見込まれます。

トレーニングの強度としては決して遅いペースではないものの、

決してすぐに辞めたくなるようなペースではないくらいのペースとなります。

 

このペースはマラソン大会当日走りきるペースとなります。

回数をこなして体に覚え込ませましょう!

 

なぜ速く走るトレーニングが必要?トレーニングの山と谷を意識!

人の体は、負荷に対して適応しようとする能力があります。

これを超回復理論と言います。

ボディビルダーが筋トレで筋肥大していくのもこの適応しようとするものとなります。

マラソンも同じで、負荷の高いトレーニングをすると一時的に体力は落ちてしまいますが

しかし適切な休養と栄養を与えて回復を図ることで以前よりも

少しだけ体力が向上します。

これが超回復の理論です。

体力レベルが以前よりも少しだけ上がっているので

今度はその向上した体力をもとにトレーニングをすることができ、

これを繰り返していくことでとんとん拍子で体力は向上していきます。

 

少し難しい話。

なぜ速く走るトレーニングが必要なのか?

フルマラソンを走るために必要な能力は、

42km走れる筋持久力と、

エネルギーを生み出す能力(代謝能力)を高めることです。

 

エネルギーを生み出す能力には酸素を使わずにエネルギーを生み出す「無酸素性代謝」と、

酸素を使ってエネルギーを生み出す「有酸素性代謝」の2つがあります。

この有酸素性代謝の能力を高めることがマラソンを走るためには重要なのです。

 

そして有酸素性代謝の中にも、

体内の脂肪を利用する「脂質代謝」

糖質が体内で変わった乳酸、この乳酸を利用する「乳酸性代謝」

乳酸性代謝はゆっくり走るトレーニングでは、なかなか使われません。

そのため10kmや15kmなどを少し早めに走るようなトレーニングを行い

乳酸性代謝を刺激し向上させるのです。

 

また呼吸循環器系で見ると、

これらの代謝を利用する際には酸素が必要です。

酸素利用量は、最大酸素利用付近の強度のトレーニングで一定改善することができます。

そのため1km3本のようなインターバルトレーニングを行うのです。

 

 

ラクに走れる時間を伸ばす(キツくなるまでの時間を短く)のが大切!

ここで重要なポイントは、リラックスして走るフォームを意識すること。

なにもきつい練習をしたいわけではありません。

速度が上がるにつれて、酸素をたくさん必要とし呼吸が上がりキツく感じるかもしれませんが

がむしゃらでキツくなればなるほどトレーニング効果が出るものではありません。

 

ラクに走れる時間を拡張するために練習を繰り返して体力を向上させていくのです。

そう考えると、トレーニングは(多少はきついものなのですが…)

きついけどやめたくなるほどではないペースで走り続けることが大切です!

インターバルトレーニングもペース走も終盤にキツくなってランニングフォームが

崩れてしまうようでしたらそこで中断した方が得策です。

なぜならがむしゃらに走るフォームで粘る練習をしたいわけじゃないからです。

綺麗なフォームで最後まで走る練習ができればOKです!

 

 

週に1回のきつい練習で他の日はとにかく楽に走ること

トレーニングによる体力の向上は、

トレーニングでの疲労から回復する過程でトレーニング前より少しだけ向上。

つまりトレーニングの負荷と回復はセットなのです。

 

負荷をかけた後は、回復をさせることが重要!

つまり、きつい練習の後はできるだけ回復に努めるために

できるだけゆっくり、できるだけラクにジョギングをこなすことが重要なのです。

これを「つなぎのジョグ」と言います。

ジョグで体力を維持しながら疲労を抜いていきます。

 

「つなぎのジョグ」って必要??

何もせずにいた方が回復するのではないか…?と思いませんか?

たしかに体力の回復はします。

しかし、何も行わなかった分体力も微減してしまうのです。

これは「フィットネス-疲労理論」と呼ばれますが、

体力の向上の速度・現象の速度と、

疲労の回復の速度・蓄積の速度の差を元に考えられたものです。

シンプルに言えば…

体力はつきにくいが落ちにくい、

疲労は溜まりやすいし落ちやすい、

この二つの差を利用します。

きつい練習は1週間に1回だけ、

そのほかの日はできるだけゆっくり走って

きつい練習からの回復を促す、というふうに考えて練習にメリハリをつけましょう。

 

▼フィットネス疲労理論は山田祐生さんの運営する

「ランニングベースメント」で詳細に書かれています▼

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トレーニングは点を作って線でつなぐ!

 

マラソンランナーは、競技の特性上

完全に休む日が他の種目よりもとても少ないです。

それだけ持久力というのは、すぐに衰えてしまうのです。

頑張るトレーニングは点、それをゆったりとしたジョギングでつなぐ、

点と点を線で結ぶようなイメージで練習を行っていきます。

 

 

具体的トレーニング

 

 
1週目 30分 OFF 1km3本 OFF 30分 70分 OFF
2週目 30分 OFF 10km OFF 30分 80分 OFF
3週目 30分 OFF 1km3本 OFF 40分 70分 OFF
4週目 30分 OFF 15km OFF 40分 80分 OFF

 

水曜日のトレーニングは頑張るトレーニングです。

他の日はできるだけゆっくり走って

次の頑張るトレーニングにフレッシュに挑めるように

走りながら疲労を取れるように取り組みましょう!

 

 

ここまでトレーニングできたら体はだいぶマラソンランナーの体になっています。

次はいよいよマラソンに直結する「30km走」です!

きついトレーニングにはなりますが、ここまでトレーニングを継続できていれば

こなすことができるマラソンランナーの体になっています。

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